(パリ=飛田正夫 日本時間;05/04/2017-1:16:08)4日、イスラム聖戦主義者の占領するシリア北西部でシリアのアサド(Bachar el-Assad)大統領の軍隊が中毒ガズの化学兵器を空から使用して攻撃したとシリア反体制蜂起側が訴えている。この攻撃で58人が死亡し170人が負傷したと今の所は発表されている。国際社会はブリュッセルでのシリアの将来を論議した国際交渉の時にこのような新たな殺戮となったことを残念がっている。シリアの人権関連国連調査委員会は4日、この化学兵器に関し調査中だと発表した。フランソワ・オランド仏大統領は4日午後シリアのアサド(Bachar el-Assad)大統領が化学兵器を用いたことの責任を髣髴させて58人の殺戮について大統領官邸エリゼ宮殿で記者会見して話した。オランド大統領は国や名前を挙げなかったがアサドの共犯者には道徳的責任があるとしてアサド支援国を批判した。シリアの独裁者アサドがオムスで2-11年3月に市民に向けて大砲を撃って始まったシリア反体制派への弾圧はすでに31万人を死亡させ国民の半数以上もの難民をだしている。
国連は科学兵器の使用を問題視しているが、この戦争自体が大殺略を世界が許していることこそが大問題であることは述べていない。シリア側は科学兵器を使用したというのは陰謀であると国際社会を批判している。しかしここでも問題は人命の尊さが失われているのであって科学兵器だけが問題なのではない。恐るべきはイスラムやキリスト教など、戦争になれば人を殺害しても許されるとする思想の貧困なのである。
【参考記事】
http://www.20minutes.fr/monde/syrie/2043499-20170404-direct-syrie-attaque-chimique-fait-moins-58-morts-170-blesses#xtor=AD-198-[2043499_04_04]