2017年5月29日月曜日

サルコジ側近が証言 有り余る程の現金がサルコジ選挙事務所に カダフィのリビア資金を検事が追及

(パリ=飛田正夫 日本時間;‎‎‎29/‎05/‎2017-07:33:21)仏警察は2007年の仏大統領選挙でサルコジがリビアのカダフィから政治資金を受けたことへの調査の手が伸びてきている。サルコジの最側近の一人で大統領選挙の金庫番であったブルエリック・ブルト財務長官が当時のサルコジ選挙事務所の責任者と共に検事に拘置され審議をうけた。彼等は検事の調べに対しサルコジの所には有り余るほどの多額の現金があったことを証言した。サルコジが仏大統領選挙で使った金は2007年が200万ユーロ(約2億5000万円)で、2012年が500万ユーロ(約6億円)でこれが2007年の基金と関係していると考えられている。サルコジの選挙事務所で働く多くの人々が給料の一部を現金で支払われ、また賞与として現金を事前に受け取ったことが、例えば2007年2月にはエリック・ブルトから手渡されたと証言されている。検事は2007年3月21日から3007年7月31日の仏大統領選挙の前後にゲアンがパリBNP銀行の金庫を借りていたことに関心を向けている。インターネット新聞の「メディアパー」が報道している。


事務所では危険なので、ゲアンやサルコジの個人情報や現金の保管所にしていたことが証言されてきている。ゲアンはリビア資金と見られる身元不明金50万ユーロ(約6000万円)を得たことで2008年に起訴されたままでいる。ブルトも2015年5月にはベッタンクール事件での現金受け取りが無罪になったとはいえ、まだ深い疑惑が残っていると言われている。
27日夜にはサルコジは別件でテレビにでていたが、これはドゴール将軍の墓荒しでコメントしたからだが、インタビューではサルコジの顔と声は震えていて精神の不安定さを現わしていたのがよくわかった。ジャーナリストに対しては質問はないだろうと挑戦的であった。どのジャーナリストも委縮してしまったのか、このカダフィから現金をもらっていた件でサルコジに質問をする者はなかったようだ。

現金はカダフィの所から2007年のサルコジの出馬した仏大統領選挙の総指揮官になったクロード・ゲアンの所に、武器取引商のジアッド・タケイジンを通して直接トランクで運ばれていたとタケイジンが証言している。2012年の仏大統領選挙の時にはサルコジは選挙運動費用の重帳簿事件で仏国歴代の大統領として初めて起訴されたが、この時にサルコジは名前の汚れた国民運動連合UMPを嫌いこれに変えて今の「共和党」(LC)に変名した。

しかし体質はあいも変わらずカダフィ資金を得ていたことが今問題になっている。フィヨン首相もサルコジ時代に子供や妻の架空雇用の公金横領罪で起訴され2017年の仏大統領選挙の決共戦にも出れず敗北し内部は分裂して「共和党」(LC)党が潰れるとまで言われている。