(パリ=飛田正夫)サルコジがまた裁判所で取り調べられる事が決定された。権力関与罪と国家機密侵害という重大事件である。フランスのサルコジ前大統領は、フランス大手の化粧品会社ロレアルの大株主で世界一の女性富豪ベッタンクールさんから現金を受け取っていた事件でボルドー裁判所に仏大統領としては初めてサルコジが起訴されていた。その直接の裁判を担当していたのではないが、裁判所運行計画など内部事情に詳しいジルベール・アジベール(Gilbert Azibert)裁判官をサルコジの弁護士チェリー・ヘルゾーグが以前から知っていて、アジベールの希望していた老後の天下り先であったモナコ国の審議員に、サルコジを通して口を聞いてあげるので、それと引き換えに裁判所内の情報をサルコジに提供するというスキャンダルがあった。サルコジも一押ししてあげると答えていた。この電話会話の件を実行するために、ヘルゾーグとサルコジは実際にモナコ近くまで出かけて行っていた。そこでのサルコジと同弁護士とのやり取りの会話が仏警察の公式に許可された防諜に引っ掛かってしまっていた。そのためかヘルゾーグ弁護士はサルコジ友の会の会長でニース市長がいるこの町で、ポール・ビィスマス(Paul Bismuth)という偽名を使って携帯電話をサルコジに当てがって交信に使わせていた。別件のベッタンクール事件を追っていた警察の公式な盗聴網に引っ掛かってしまったという事件である。(日本時間 08/10/2017;12:40)(仏時間 08/10/2017;05:40)
民法テレビTF1などはトップでこれを報道したがこの局はサルコジの宣伝番組のような編集で知りたいところがよく報道されてなかったようだ。7日のパリジィエン紙によってサルコジの裁判所出廷が決ったことが暴露されている。
【参考記事】
http://www.francetvinfo.fr/politique/affaire/affaire-bettencourt/affaire-des-ecoutes-le-pnf-livre-lourd-requisitoire-contre-nicolas-sarkozy_2408201.html
http://www.lemonde.fr/police-justice/article/2017/10/07/nicolas-sarkozy-menace-par-un-nouveau-proces-dans-l-affaire-des-ecoutes_5197524_1653578.html
http://www.lci.fr/politique/sarkozy-mis-en-examen-dans-affaires-des-ecoutes-de-quoi-parle-t-on-2066639.html
http://www.republicain-lorrain.fr/france-monde/2017/10/08/affaire-des-ecoutes-que-risque-sarkozy