2017年12月11日月曜日

コルシカ島の言語と民族の独立承認へ 選挙で大勝利

(パリ=飛田正夫)コルシカ島独立を決める10日の最終投票ではコルシカのナショナリスト「コルシカのために」(Pè a Corsica)党と「独立と自律の党」の連合体の勝利によって、二つの県審議会と地方審議会とを融合させた新自治領を誕生させることになった。これはフランスで初めての出来事で来年1月1日から発足する。フランス国内では例えばパリ西郊外のイブリーヌ県とパリ隣接のオート・セーヌ県とを融合させるようなかなり複雑な自自組織体になるようだ。90%の開票時点で56,5%を獲得し今後3年半のコルシカ島の政治主権を握ることになった。このことでフランス政府は早急に代表者と会ってコルシカ島民の要求しているコルシカ民族とコルシカ言語の独立承認、政治犯釈放要求などを交渉することになる。社会党(PS)のマニュエル・バルツ仏前首相などはフランス共和国には唯一一つの言語しかないなどとルイ14世のような事を言っていたために今後の交渉や、スペインの今月21日に予定されているカタルーニャ独立選挙をへも影響を与えるとみられる。

3日の第一回選挙では既にナショナリストは45,36%の支持を獲得。ナショナリストの台頭にレジョナリストとはこの津波のようなナショナリストの胎動を阻止できなかった。この様なフランスの歴史上でもかってない重大な事件であったがフランス国内の体制メディアは現地のインタビューを拾って、コルシカ島のナショナリストの台頭を島の住民は非現実的で信じてないというようなルポ報道がなされていた。その後の報道は投票日前の9日でさえマクロンによるマドレーヌ寺院でのジョニー・アリディー礼賛でメディアは塞がれて、島の報道はほぼ皆無になっていた。棄権者は多く第一回目は47,83%、第二回目は17時時点で44,63%だった。

(日本時間 11/‎12/‎2017 ;14:47)(仏時間‎11/‎12/‎2017 ;06:47)

【参考記事】
https://www.mediapart.fr/journal/france/101217/les-nationalistes-rois-de-corse
http://www.20minutes.fr/politique/2185351-20171211-corse-apres-large-victoire-nationalistes-appellent-gouvernement-negocier
http://www.lemonde.fr/politique/article/2017/12/10/elections-territoriales-en-corse-participation-en-baisse-a-la-mi-journee_5227489_823448.html