5月19日、ベルサイユ裁判所は2006年にルノー自動車の頭脳であるベルサイユ宮殿西部のグィヤンクール・テクニカル・センターで5階の事務所から飛び降り自殺をした技術者の判決をだした。裁判所はルノー社側は社員が危険にさらされていてそれを減少させることが必要だと承知していた。これを裁判所は許すことのできない誤りであったと判決をだした。
死亡した社員の妻のシルビーさんの証言によると夫のアントニオさんは日曜日も働いていて、一ヶ月に8キロも体重が減っていた。夫は仕事に追われていて毎晩2時間程しか睡眠をとってなかった。仕事がすべてのようで夫はしばしば泣いていたとシルビーさんは語っている。夫はなにも仕事に誤りはない、わびることはないといっていたという。
ルノーの社員は失望して自殺となったとして管理システムとの関係が調整できなかったことが重大な原因であるとされている。
犠牲者の家族側や弁護士はこのルノー自動車の判決例は他の企業にもあてあまるところがあり重要だとの見解を示している。
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(参考記事)
http://videos.tf1.fr/jt-20h/suicide-chez-renault-la-justice-confirme-une-faute-inexcusable-6494904.html