2011年2月16日水曜日

カナール・アンシュネがまた暴露 アイオマリ外相の両親がベンナリ一派に投資 チュニジア旅行は独裁者の友人が手配


16日に掲載のフランスの政治風刺と暴露新聞カナール・アンシュネのスクープが15日のラジオに夕刻流れた。ミッシェル・アイオマリ外務大臣(MAIM)と一緒に年末から年始にかけてチュニジアに旅行した両親はそれはチュニジアの独裁者ベンアリ前大統領の友人で財界人アジィ・ミリッド氏(ヌーベルエール航空会社社長)がホテルもジェット機も準備した、偶然にチュニス飛行場で出会ったのではない。同氏の民間不動産株に投資したなどと明かした。
フランスのアイオマリ外務大臣(MAM)と両親はチュニジア民衆革命の勃発中にチュニジアに家族旅行した。独裁者ベンアリの友人のジェット機とホテルの無料提供をうけ、投資の署名もしたとMAMの父親が明かした。このことで、偶然にチユニスの飛行場で友人にあってジェットやホテルの無料提供を受けたと国会で証言していたのが嘘であったことがばれてしまった。MAMを支援してきたサルコジ大統領やフィヨン首相も与同罪の顕れるのを恐れて今回は助け舟もだせずに口を塞いだままだ。(写真は、2月16日のフランスの政治風刺と暴露の専門新聞カナール・アンシュネ)

フランスは天気が悪いので12月15日に家族で決めてアジィ・ミリッド氏に電話して何か無いかと聞いたら、同氏はチュニジアのタバルカは暑いしどうかというので我々の滞在を手配してくれることになったと、MAMの父親はラジオ・ヨーロッパ1で2月15日19時過ぎに発言した。それでチュニジアに出かけたという。

この父親のベルナー・マリ(94歳)氏の証言はミッシェル・アイオマリ外務大臣(前内相、元防衛相、MAM)のこれまでの豪快な笑いでチュニジア旅行に不正はないと否定してきた話とはだいぶ違ってくる。


アイオマリ外務大臣の父親は家族みんなでタバルカへはミリッド氏の用意したジェット機で12月30日に旅行したがそれはミリッド氏の不動産の出資者になるためにサインをするためだと答えたことから、以前にMAIMがいっていたことと大きく食い違いが出てしまった。12月30日にはチュニジアの民衆は独裁者ベンアリと闘って民衆蜂起が拡大している時期であった。


それにしてもアイオマリ外務大臣のチュニジア家族旅行だけでなくエジプト家族旅行のフィヨン首相も独裁者の恩恵の中で旅行をしているだけでなく、その国の国民の意識から余りにも乖離した行為で旅行していたということが問題の核心にあるわけだ。


その悪い方の手本しか示せないで両大臣の行為を厳しく戒めることができなかったのはサルコジ大統領自身が同様な独裁者の恩恵を蒙ってきているという背景があるからだ。


嘘や犯罪は隠れてしまえばそれですむが、明かす人がいて初めてその悪の存在が深いことがわかる。隠すジャーナリズムもあるが、今回もまた、政治風刺と暴露の専門新聞カナール・アンシュネの仕事には敬意の念を抱かされる。

2月2日発行のフランスの政治風刺と暴露の専門新聞カナール・アンシュネがアイオマリ外務大臣の年末クリスマスの26日から新年にかけて配偶者であるパトリック・オリエー衆議院連絡相と家族をつれてのチュニジア旅行で、チュニス北西250キロほどの海岸保養地タバルカへ9人乗りジェット機で旅行していたこが明かされていた。このジェット機が独裁者ベンアリに親しい財界人アジィ・ミリッド氏(ヌーベルエール航空会社社長)の提供であったことから大問題になっていた。

アイオマリ外務大臣(MAM)は2日フランス議会で証言して、2010年12月29日にチュニス飛行場で偶然にミリッド氏とは出会った。同氏は自分たち両親ら4人の目的地であるチュニジア北部の地中海沿岸のタバルカへ、同氏は1人で9人乗りのジェット機で行くが同乗しないかといってくれた。自動車だと250キロの山道で2時間ほどかかるのでこの提供を受けたとしている。MAMによるとジェット機で20分乗っただけだと説明している。

「ヌーベル・オブセルバトワー誌fr.」の暴露したのは、MAMは滞在地のタバルカからは250キロほど離れたチュニジア中南部の湖畔にあるオアシス都市トズール(Tozeur)へ旅行するのにもヌーベルエール航空のチャレンジャー600機(9人乗り)の無料提供を受けていあるというものだ。

同誌fr.によるとこのヌーベルエール航空会社というのは、チュニジアの独裁者ベンアリ前大統領の妻レイラ・ベンアリの兄弟ベルハッサン・トラベルジィ氏が社長であったカルタゴ航空会社と2008年に合併したものであるという。

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