2011年4月27日水曜日

急ぐワタラの「コートジボワール裁判」開始 バグボの集団殺害訴えに先手 

4月26日、コートジボワール国営放送TCIはアラサン・ワタラ新政権からロラン・バグボ前大統領の予審裁判の開始を閣議のスポークスマンが宣言したと発表された。現在、バグボ氏とその一派によってなされた犯罪の予備調査が進行中であるという。一方でワタラ側の集団殺害の疑惑も色濃く国際犯罪裁判所(C P I )に訴えられる可能性もある。ワタラ新政権側がバグボの国内での裁判先取を急いだと考えられる。

1月自認するバグボは12月28日にコートジボワール北部のアボボで国連軍が群集に向けて発砲し2人が負傷し現在軍事病院に入院していると発言していた。国連は何のためにいるのか?と訴えている。またワタラ軍が基本的にバグボ支持の村を虐殺したと訴える証言もある。コートジボワールの問題は国際社会(4カ国)と国連の名でコートジボワールの主権に内政干渉したという疑いが1日、大統領を強い。

ワタラの裁判で裁くのは、4月11日に首都アビジャンのバグボ邸でフランス特殊部隊(Licorneリコルヌ)と国連軍(ONUCI)の支援によって逮捕されたバグボ氏とその妻シモンさん及び60人ほどの側近や兵士たちである。

バグボ側ではこの11日の逮捕について、バグボ邸は近所に位置するフランス大使館と以前は地下道のトンネルで繋がっていたという。これはコンクリートで封鎖してあった。これをフランス側の特殊部隊リコルヌが介入し爆破して地下階段からバグボの事務所へ侵入してきた。中から攻撃して来て外部にいたワタラ軍を支援したといっている。もちろんこれをワタラ側の幹部は否定している。

バグボ邸宅では11日120人ほどが逮捕されていたが70人ほどの家族や使用人は釈放されていた。

バグボらは逮捕後にワタラの選管指揮本部であったゴルフ・ホテルに連行されていった。その後夫妻は別々にされバグボは北部のワタラの本拠地であるコルホーゴ(Korhogo)へ連れ去られた。妻は北西部のオディエネ(Odienné)に連行されて監禁されている。

(参考記事)
Côte d'Ivoire: "enquêtes préliminaires" contre Laurent Gbagbo et ses proches - Dépêches - El Watan