欧州財政危機の中で、ドイツの国民の3分1が欧州通貨ユーロに懐疑的である。ドイツ東部のスイスとオーストリアとの国境のバビエール(Babière)地方では2003年からキィエンガワー(CHIEMGAUER)と呼ばれるユーロに対抗する地方の紙幣が町で印刷されて合法的に流通していて、これが大流行であちこちで大きくなってきているとスイスの新聞tsr.chは伝えている。それによると3500人が日常的い使用しているという。
田舎の倉庫みたいな印刷所でマルタン・ブルネー(Martin Brunner)氏は紙幣を8年来ここで作っている。「私はいま38000枚の金種の異なる紙幣を印刷したばかりです」とインタビューに答えている。キィエンガワーは一見独占的なもののように見えるが、合法的なものでカート・クレディからでもこのお金が引き出せるというもの。目的は世界経済の波乱からこの地方の商業を保護し支援するもので他の地方では使用できない。
商人のアントン・ナンベルガー(Anton Namberger)氏は、「キィエンガワーの良さはお金がこの地方に残り出てゆかないということです」と語り、「私の店で儲けた金はこの地方の生産者から仕入れをすることになり、新たな仕事を生むことになる。これがこの地方を豊かにする」と説明している。
ある婦人はユーロよりもキィエンガワーを信頼しているとして、欧州共通通貨がどうなるか不安だと語った。ドイツの3分1の人々が財政危機を前にユーロは存命できないとみているという。