2012年1月17日火曜日

南仏の警察官7人による、「手足に錠」「絞殺道具」使用の青年窒息死事件、裁判開始



2008年5月9日、南仏の香水の生産地で名高いグラスの町でハキム・アジミ(22歳)青年は7人の警察の尋問の最中に公道で窒息死した。この裁判が過失致死の容疑で始まった。警察の尋問の最中で死亡する事件がクレルモン・フェランやストラスブールなどでこのところ多発している。警察の職業倫理や役割を遥かに超えた非人間的な暴力が発動されているのではないかと疑問視されている。またその裁判の遅れにも驚かされる。左派系知識人を多く読者に持つリベラション紙fr.などが報道した。

同紙によると、16日から開始された南仏アルプ・マリチーム県のグラスの裁判所では7人の警察による青年の窒息死という重大な行為が、過失致死と、それを見ていて救助義務を怠り放棄した責任が問われることになるという。

医療鑑定では青年の死因は胸郭圧縮の物理的窒息死であることが判定されている。2人の警官(現在42歳と37歳)が絞殺道具を使って強力に首を長時間に渡って押さえつけたとなっている。青年の手足には錠が付けられていた。

この事件の後、2008年10月には絞殺道具の使用変更が警官に通達されている。

犠牲になった青年の父親ブバッケェー・アジミ氏はこの裁判が開始されて大変に嬉しいと語った。そして今のところは模範的な警官ということらしいが、として、我々の証人を出す。そして事実情報の成り行きが変わることを希望しているとこたえている。

警察はたとえ間断的に呼吸をさせたとしても、普通は5分間以上人を捕らえて続けて息をさせないことはあってはならないという。



7人の警察(内2人は女性)のほとんどは現在もグラスの町で警察官を続けている。

この7人の当時の上官であったベロニック・モランディ氏は正当な行為であったが警察として失敗であったことを認めている。

【参考記事】