2013年6月17日月曜日

ローマ法王がバチカン訪問の仏議会議員にホモ結婚法の廃止を激励

 15日、ローマ法王は初めてフランス議会の議員45人のバチカン訪問を受けた。そこで議員たちに対しフランスがホモ結婚議案を可決したことを厳しく非難しカトリック教徒の信条に反するとしてその廃止を要求した。「フランス政府と異なる各宗派の間の関係を取り締まる政教分離(ライシテ)の原理は社会分野での宗教を排除することを意味しない」と法王は言ったという。バチカンを訪問した仏の国会議員は29人の衆議院議員と16人の参議院議員で主にサルコジ前大統領支持の国民運動連合(UMP)のメンバーで、社会党議員は2人だけであった。法王は参加した議員にホモ法案を修正するか廃止すべきだと激励した。もしこれが本当ならば宗教が政治に口をだす政教分離(ライシテ)の原則に違反することになる。

 4月23日にフランス議会は同性間の結婚(ホモ結婚)を法制化した世界で14番目の国となった。法の前の性による差別をなくしたわけだ。ローマ法王はそこに精神が宿ってないといっているらしい。法王はフランスのキリスト教徒たちが、「すべての人の結婚」に反対してデモをおこなったことを讃えている。フランス社会は教会の提案している位置を取り戻したと評価している。

 参加した社会党議員のエルワン・ビネ氏は、法王の言葉は議論を起さないものだといっている。もう1人の社会党の参加議員のトマス・テヴェノー氏は、法王は絶対に、「総ての人の結婚法」廃止を要求することを言ってはいなかったと主張している。


 法王によると、教会は人間の視覚を更に完全に補完するという深い問題に介入する特殊な貢献をもたらすものであるとし、単に人類学的な、または社会学的な次元だけでなく政治や経済、文化次元でも貢献できることを希望すると言っている。

 要だとして、この言葉が法王の言いたかったものだとしている。

 オランド仏大統領の率いるホモ結婚の法的承認化は議会で成立したがこれに反対するカトリック教会が中心になってデモがフランス中で行われた。議会で法制化された後もこれに反対するデモやこれに便乗した暴動が続いている。

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