2015年11月16日月曜日

仏大統領 パリ同時テロを受け明日ベルサイユ宮殿で シリアのアサド追放とイスラム主義壊滅に言及

今日11月15日、オランド仏大統領はエリゼ大統領官邸で朝10時から「共和党」(LC)のサルコジを特別視して自分のキャビネに呼んで意見を聞いた。その後はお祭り用の部屋で各党の党首を全部読んで衆参議長などの意見を聞きた。明日16日のベルサイユ宮殿での会議で今後のフランスの在り方を話す地ならしにしたようです。サルコジ前大統領は国営メディア幹部に息のかかったのが多いために、情報操作には目に余るものがあり、また情報が伏せられているために本当のことはなかなかわかってないが、サルコは本心を露わにしてフランス国民の安全を盾にオランダに要求したのだと思われる。それはシリアの独裁者アサド大統領を支持して、イスラム主義国家組織(EI)と戦う要求だ。それだけに終盤戦の大きな運命を決める土俵際になっている。それはサルコジがアサドに会ったり、プーチンに会いに行ってきたことと関係している。そこでの約束を果たそうとしているようだ。つまりフランスをアサドの見方につけてのイスラム主義国家組織(EI)の壊滅を狙っているのだと思う。(パリ=飛田正夫 2015/11/16 4:30日本標準時

しかしながら1月初旬のチャルリーヘブドと11月13日のパリテロ襲撃事件とでは、フランス国民の外国人特にアラブ・イスラム教徒に対する、その間に移民問題なども大きく胎動したなかで、どういう変化がでてきたのかということです。

フランスの外国人嫌いやフランスに内在する右派の人種差別が、今回のパリ襲撃事件を追い風にサルコジなどがどういうふうに利用するのかが注目されます。その中で良心的フランス人や或いはオランド大統領は、どのようにしてフランスの価値である反人種差別主義である共和国の政教分離(ライシテ)の精神を保てるかという反サルコジの考え方があるわけです。不思議なことにサルコジの「共和党」(LC)というのは「反ライシテ」なのです。これを有名無実という危険なものなのだということを知る人は、フランスにも日本にも少ないようです。

余りにも多くの汚点をサルコジが残した国民運動連合UMPの名前を、自ら嫌ったサルコジ前大統領が名前を変えたわけです。それが今の「共和党」(LC)なのです。本当は11月12日午後の裁判判決でサルコジ前大統領の最側近であったエリゼ大統領官邸総書記で内相も務めたゲアン氏の2年間の禁固刑などの事実こそ11月13日には報道されるべきであったが、これはパリ同時テロ襲撃事件一色になって、 掻き消されて隠されてしまっている。