ミッション・エトランジェー というのはカトリックのジュズイット(イエズス会)のアジア布教の本部のことだ。パリ右岸のモンパルナスとサンジェルマン地区の丁度中間にあるメトロのセーブル・ヴァビヨン駅の近くにある。行ってみると昔は展示品が奥の僧侶の住居の一角の地上階に置かれてあったのが、今回は地価のクリプトに移っていた。以前はセミナリストと呼ばれる僧侶らが中を案内していたが、今はガイドがいるのだといっていた。それも予約が必要だという。どうせそれなら余り面白くないと思い、一人で美術館の方を見てみた。しばらく誰もいない館内を一人で見ていると、急に階段を降りてきたのが、ここの管理人だった。写真はだめだという。ちょっと話をするといろいろ教えてくれるので、話を聞いてみた。
日本や韓国や中国、ベトナムといったアジア諸国でのカトリックの布教で遭遇した弾圧の資料が並べられてあった。特に日本の場合には島原とかで使用したとかいう踏み絵や、キリスト教徒の使うシャプレ(数珠のようなもの)と、それが使用できないので、線香を焚く鉄製の器の周囲にシャプレの文様を描きこんで気付かれないようにして、代用したものとかが幾つか展示してあった。