2016年5月4日水曜日

G7伊勢志摩サミット準備で安倍首相が来仏 オランド仏大統領との会見報道は仏紙に無し

(パリ=飛田正夫2016/05/04 15:52日本標準時)3日、安倍晋三首相がパリに来たことは、どういうわけかフランスのメディアでは殆ど何も報道されてない。不思議なことである。
ゴーグルの検索でも以下の通り、英字圏で少しだけ報道があるだけだ。
https://www.google.fr/search…
G7 JAPAN 2016 Ise-shima Samit G7伊勢志摩サミット
このG7伊勢志摩サミットの開催場所が、日本軍国主義を推進させた宗教の中心となった伊勢神宮の本拠地であることから、良くないという指摘はプロテスタント教徒や常識ある日本国民などから既に上がっていて、厳しく批判されている。日本国憲法の保証する宗教の自由や政教分離の精神に反するものだとして「神社本庁」という宗教を仰ぎ国家神道を復活させるのではないかと心配している。フランスなどは共和国であって政教分離法が厳しく遵守されている。過去に日本軍国主義を推進させた日本の国家宗教となった神道の本陣であった伊勢神宮がG7伊勢志摩サミット開催場になることが世界の常識である共和国の政教分離(ライシテ)の精神からも外れていることがあり、これをフランスのうるさい国民には伝えないでおこうとするものなのかどうかは今の所はわからない。フランス国民はこの伊勢開催を正教分離のフランス憲法違反を指摘し、別の場所へ変更するよう主張すべきだろう。各国の首脳や特にフランスのオランド大統領には同氏の為にも世界の為にも、絶対に伊勢神宮の神社参拝などに詣でないことを希望したい。



昨年2015年11月13日にパリ同時殺害テロ事件が起こるがその少し前に、オランド仏大統領は10月31日にノルマンディーにあるモンサンミッシェル島を観光促進の為にヘリコプターで訪れている。が、山の上の方にあるサンクチュエール(僧院)へは登らなかった。誘う人がいたようだが断ったらしい。

そこにオランド仏大統領の絶対に犯してはならない。フランス憲法で守られた政教分離の姿勢があるのだが、このことは既に前にも指摘したと思うがもう一度いうならば、そのキリスト教の聖地の訪問後にフランスでの惨事であるテロリスト事件が勃発したのである。もしもこの共和国の政教分離を完全に犯して、モンサンミッシェルの聖域に、日本の安倍晋三首相のように参拝したのなら、テロはその何十倍にもなったのではないかと心配する。それは大統領として国の法律を破ることになるし、第一には神は拝む対象ではないからである。

共和国の政教分離(ライシテ)の精神というのは、単に、人間の知恵として多数の宗教の自由を一国内の国民が互いに尊厳していける保証をしているというだけではなくて、宗教による過去の軍国主義への暴走を危険視してもいるのである。

私自身はそれよりもこの西欧の思想である政教分離法が、偶然にではあっても、神を強制的に崇拝させられなくしていることに評価を見ている。それは神は国家的信仰の対象とすべきでないという事なのだ。例えば天照大神や八幡大菩薩というのは仏教の守護神としての誓約をかわすことで存在したのである。これは「神天上の法門」としてその神と仏の上下関係が決めらたのである。神は仏の機能神なのだ。それを誤って仏を捨て忘れ神を主人のようにして崇め祭り祈っている現在の安倍晋三首相の姿が、天照大神や八幡大菩薩という日本の繁栄を守護する神が逆立ちさせられて逆機能していて、地震や災害を日本にもたらせているということなのである。

こういう事は不思議なことだが説明は安倍首相もなぜかできないのである。それは「神天上の法門」によって、つまり仏法の法味が尊厳されないために法味に飢えた天照大神や八幡大菩薩らの諸天善神は、地上の祠や神社仏閣を捨てて天上に帰ってしまい、そこは蛻の殻(もぬけのから)になってしまっているからだ。更に悪いことには神社は仏法を崇めない為に、そこに悪鬼が入れ替わって住みついているということである。安倍晋三首相が何もわからずに自然の本能に赴くまままに伊勢神宮などの魔物が住む場所をG7 JAPAN 2016 Ise-shima Samit G7伊勢志摩サミットの会場に選んだのは、本人はわからないのだろうが、この魔物にゆりうごかされているということである。

オランド仏大統領は、そういう日本の宗教のことはあまりわからないかもしれないが、このフランス共和国の政教分離のライシテは大統領としてまたフランスとして絶対に守らなければならないものなのである。

しかし、サルコジ前大統領がオーベルニュ地方にあるピュィ・アン・ヴェレー(Puy-en-Velay)のサンミッシェル聖堂に登って、イスラム征服の第一回目の十字軍の号令がかかった歴史的宗教戦争開始宣言がなされたその聖堂に、2011年3月3日に登ってキリスト教文明の優越性をフランス大統領として打ち鳴らし、そこにいた僧侶たちとも握手を交わしたことは、全くもって、様々な宗教を平等に認め尊厳するフランス国の価値を軽しめたのである。選挙票を得るための人気取りだとしても、大変に誤った違反した行為であったのだ。現在のフランスの不幸なイスラム主義者によるテロ襲撃の遠因を作ったとしか言いようがないのである。サルコジ氏自身は2012年春の仏大統領選挙で敗北している。余りパッとしないオランド氏が大統領になったのはその辺に意味があるのだ。

安倍晋三氏はこのG7伊勢志摩サミットで世界を戦乱と災害へと誘うというのはまさにこのことなのだ。諸天の加護を失わせる世界を作ってしまうことこそが、本当に恐ろしいのである。キリスト教の神も、多神教の神も人間の尊厳を守護するためであり、これを信仰や崇拝の対象にすることが危険なのである。その仏(ほとけ)の生命としての人間が神の下部におかれる危害を許すのが神道崇拝や神信仰なのだ。人間を縮小化させ手段にしてしまうのである。

日本軍国主義を推進させた国家宗教となった神道・伊勢神宮でのサミット開催は場所を変更すべきであり、各国の首脳や特にフランスのオランド大統領には同氏の為にも世界の為にも、絶対に参拝などに詣でないことを希望したい。


【参考記事】
http://www.ouest-france.fr/normandie/le-mont-saint-michel-50170/mont-saint-michel-hollande-adresse-ses-condoleances-poutine-3807496

http://www.lexpress.fr/actualite/politique/sarkozy-celebre-l-heritage-chretien-de-la-france_968424.html