2016年7月16日土曜日

ニース84人トラック殺戮テロで 票稼ぎのサルコジは教会のミサへ参詣

(パリ=飛田正夫)ニースのトラック殺戮事件が起きて数時間もたたない内に、二ース市長「共和党」(LC)のクリスチャン・エストロジィがフランス政府に噛み付いて責任は国にあると批判をして論争に火をつけたことが、問題になっている。エストロジィの友人のサルコジはまだ誰が亡くなっているのかもわからない内に14日の夜中にツイッターでニースの犠牲者に弔辞を送っていて、15日、ニースのカテドラルのミサにエストロジィと共に参列している。どう見ても次の2017年の仏大統領選挙を意識した票の摂り込みとしか思えない出しゃばりだと見ることができる。まだ葬儀も終わらないうちから政治的責任を持ち出しているニース市長やサルコジ陣営に、実はダエッシュ=イスラム主義国家テロリスト組織(IS)と今回のニースの事件を結び付けたい思惑があるよういである。


ラジオでの論争はニース市内にはフランスでもっとも多い監視カメラがつけてあり、市の警察も十分に配置してあったというニース市長の主張で、一方で国家警察の数が少なかったと批判している。しかしトラックが群衆に突っ込んでのテロは予想外であった。

それもあってかフランスは共和国であり共和国の政教分離(ライシテ)の精神で政治家の行動も規制されているのだが、一早くミサと称しカトリック教会にサルコジとエストロジィが参列したのは、個人的な理由ならば許されるだろうが、二人が政治家として参詣したのならばこれは許されないことになる。

実はイスラム主義者のテロリスト達は、こういうキリスト教文明を重要視して、他の宗教の信仰の自由を軽蔑視している共和国のライシテを尊厳しない政治家を嫌っているのである。このことから、フランス国内でのイスラム主義者のテロが起こっているのだが、このことを十分に承知していながら、サルコジ等がわざと神経を逆なでしているのである。理由は簡単でイスラム教徒への憎悪を持つ選挙民の摂り込みなのだと考えられる。

ニースで84人が殺戮されたのが、犯人はたとえ単独だとされても、多少とも背後にイスラム主義国家の影響があることを願って、カトリック教会に早速に出かけて行った理由はそこにあるだろう。(文字数 ;923)(投稿日本時間 ;2016/7/16午前8時51分)

【参考記事】

https://www.facebook.com/sharer/sharer.php?u=http%3A%2F%2Fwww.dailymotion.com%2Fvideo%2Fx26eox4_le-live-de-france-info_news

http://www.franceinfo.fr/actu/faits-divers/article/attaque-criminelle-nice-ce-que-l-sait-805639

http://www.france24.com/fr/20160715-direct-camion-fonce-foule-nice-plusieurs-dizaines-morts-france-attentat
http://www.ladepeche.fr/article/2016/07/15/2385344-attentat-nice-valls-nie-toute-faille-forces-securite.html