2012年1月10日火曜日

クレルモンフェラン青年殺害、「休暇中の警察官の出動」とゲラン仏内相が宣言

クレルモンフェランのゴーチエ地区の年末の大晦日の祭りで警察や機動隊が出動し、投石をしたとして逮捕された30歳の青年は9日に意識不明で死亡した。この事件で遺族はどうして2人だけの警察しか問題にされてないのかと叫んでいた。この2人の警察に関し、ゲラン内相(前エリゼ大統領官邸書記総監)は10日、BFMTVに出演して、論争の的になっている2人の警官は、休暇中であったはずで、現場にいるはずがなく、任務以外の行動であったと発言した。ゲラン氏は青年の死亡の直後の宣言では、警察側に問題があるのではないと発言していたはずだ。




10日、人権擁護団体連合(LDH)は真実を顕すために市民側の弁護団を組織する準備にかかった。LDHのボリエ氏によると同地区の住民たちは頻繁に警察に滞在許可書の提示を求められてうんざりしていたという。事件の当日は知事は戦争体制にはいったごとく、ヘリコプターを飛ばし一晩中サーチライトの証明を町に浴びせかけたという。



同様に、フランス中央部オーベルニュ地方のピュイ・デ・ドームのフランス労働総同盟(CGT)は、ゴーチエ地区での約400人の警察の出動で、挑発行為と本来の行為から逸脱した作戦展開がなされたとして告発している。


死亡した青年の遺体には打撲の痕跡や傷があるために検挙側による過失致死を問題化する方向に取調べが6日から変化していると検事は話している。これは20年の禁固重労働刑となる。


サルコジ大統領政権でのブリス・オルトフー前内相(移民相)やゲラン内相が指揮する違法滞在移民の国外退去は目標を達したと10日に仏国営ラジオ・フランス・アンフォで宣言された。これも仏大統領選挙を鑑みての作戦だとしたら人命が利用されていることになるだろう。




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仏のクレルモンフェランで、青年が警察に拘禁中に死亡、過失の疑いも


【事件の経過】

フランスの中央部にあるクレルモンフェランで31日から1日にかけての2時30分ごろに警察と機動隊が繰り出してウィザム・エル・ヤムニ  (Wissam El-Yamni)青年30歳を放した警察犬によって捕らえられた模様。青年は手錠をされて催涙ガスをかけられたという。警察の車に乗せられてそのまま意識を失い、9日に死亡している。死体には暴行の形跡があるが警察側では青年自身によるものだとしている。もっか2人の警察が尋問されているが事件当日には多くの警察が出動していた。


アパートの窓越しに事件を見ていた証言者の話しでは、青年は腹ばいにされ警察に手錠をかけられた。10台ほどの警察の車がやってきたのを見たと語っている。

警察は車から出てきて、フンクの音楽をボリュームいっぱい鳴らしたという。そして2匹の犬のくつわを外して、数を3-2-1、それ行け、と号令を発したという。





【参考記事】

http://www.leparisien.fr/clermont-ferrand-63000/clermont-ferrand-la-ldh-et-la-cgt-demancent-la-suspension-des-deux-policiers-10-01-2012-1805459.php