2012年2月24日金曜日

シリアのアサド体制の非人権行為は、国連や国際社会では裁けない

シリアのバッシャール・アサド大統領体制の弾圧は戦車の砲弾を市民に発砲するというもので殺害された市民は2011年3月以来すでに7600人以上を数えているとシリアの人権団体組織ではいっている。中国やロシアの拒否権行使と人権尊厳は全くべつのことである。それをわざと取り違えて国連安保理や国際社会は、シリアのアサドへの批判の遅れの言い訳にしてるようだ。これは大きな誤りであろう。国連や国際社会の合意などとはそもそもが人権は同じではないのであることを、そしてシリアのアサド体制の非人権行為は、国連や国際社会ではしょせんは裁けないことを再度われわれは確認しなければならない。
ロシアと中国は先週の国連安保理決議ではシリアへの内政干渉には反対していて、両国はこの態度を崩さないことを再確認した。逆に、国連の介入の遅さや国際社会の出遅れてが疑問視される。それは、欧米が何故にこれほどまでに長期にわたって、 「アラブ諸国の春」の場合のようにはつまり、リビアやチュニジアやエジプト、さらにはコートジボワールのバグボ大統領とワタラの紛争では真っ先に国連を動かして軍事介入したのに対し、シリアでは余りにも介入が遅く、多くの市民を見殺しにできる人権論理の不整合性が疑問視されるのである。


一言でいうと、潘基文国連事務総長は何をしているのかということである。23日、折りよく前国連事務総長コフィ・アナン氏が、同じくノーベル平和賞受賞者であるスウェーデンの前大統領マルティ・アチサリ氏とともにシリアへの特使派遣を提言した。