2013年6月5日水曜日

シリアのアサドが化学兵器「サリン」使用 これをオバマは許すのか

 シリアのアサド体制とその反対陣営で化学兵器のサリンが使用されていることが仏ルモンド紙のジャーナリストによって報道されていたが、血液検査や尿検査によってそれが事実であることが明快になったと4日のフランス国営放送テレビA2に出演したロラン・ファビウス外相は断言した。米国のオバマ大統領のジャイ・カルネー(Jay Carney)スポークスマンはシリアでサリンガスが使用されたことを証明付ける更なる証拠が必要だと主張した。オバマ大統領は化学兵器の使用の有無が赤線で、シリアへの対応を変えることを発表していた。A2では米国がベトナム戦争で化学兵器を使用したことがあることにも触れて解説している。


 化学兵器は戦争後もその障害が深く残るとされるが、化学兵器の使用が非人間的なのではなくて人を1人でも殺害することがすでに許されないことなのである。これを忘れた国連の和平交渉はまったく意味をなさないものであることを知るべきだ。

 化学兵器とか核兵器の限定量使用なら許されるという考えは間違いである。人を殺害することが許されないのである。すでに多くの市民に向って砲弾を撃ちはなった独裁者を許してきたこれまでの欧米の首脳陣の態度も裁かれなければならないだろう。この数万を超えるシリアの市民殺害は現代民主主義世界の恥であり汚点となってしまった。国連の人権団体の中にこれを許す思想があるということなのか。
 
 アサド体制が化学兵器を使用したからといってリビアのカダフィ大佐やパキスタンでのオサマビン ラディンのように殺害させてはならない。オランダのハーグ国際刑事裁判所(ICC-CPI )で裁判を受けさせるべきだ。

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【参考記事】

http://www.lepoint.fr/monde/syrie-laurent-fabius-reconnait-l-utilisation-d-armes-chimiques-04-06-2013-1676282_24.php