2010年9月29日水曜日

ニジェールの仏人誘拐釈放は交渉で、軍事介入の危険性はジェルマノー氏が死の証明

エルベ・モラン仏国防大臣は9月23日、フランスはニジェールで誘拐された7人の釈放で「アルカイダ(Aqmi)との接触可能な交渉形態を望んでいる」「もっかフランス側の心配は交渉に入るアルカイダ側からの要求事項が正式に示されてないことだ」とラジオRTLで発言した。アルカイダはフランス側が交渉に軍事介入してくれば、ジェルマノー氏の殺害を手本にする可能性が大きい。そのためにマリに戦闘機2機を派遣したが軍事介入は停止されているのはそのためだ。

4月にニジェールで誘拐され7月24日にマリで殺害された人道支援活動家のフランス人ミッシェル・ジェルマノー氏(78)の場合では、誘拐者の過激派イスラム・マグレブ諸国のアルカーイダ(Aqmi)との釈放の交渉はなかった。それはフランス政府がテロリストとの交渉は一切ありえないという態度に出ていて、ジェルマノー氏の救命の手段として身代金交渉をしようとはしなかったためだ。

ジェルマノー氏の釈放の交渉はフランス側からは無かった。Aqmiは7月25日までの期限を定めていたが、Aqmiの基地が襲撃されて兵士が7人死亡した。その復讐としてジェルマノー氏が殺害されたとAqmi側から声明が出たがその後の25日をまって、サルコジ大統領はジェルマノー氏の死亡を宣言している。25日は殺害執行のタイムリミットになっていたからだと考えられる。モラン国防大臣のテレビでの説明では、カタールの中東の衛星テレビ局アルジャジーラの死亡報道(23日)を信じる他には、フランス側にはジェルマノー氏の死亡を確認する根拠は何もなかったと答えている。そのために殺害執行予告の25日をまってサルコジ大統領の死亡宣言が出されたと考えられる。

ジェルマノー氏を救出できなかった理由をクシュネル外務大臣は「交渉できなかったのはアルカイダ(Aqmi)からの正式な要求が提示されなかったためだ」としているが、これはいいわけにすぎない。

スペイン政府は8月に身代金を支払ってスペイン人2人をアルカイダ(Aqmi)から解放するのに成功した。フランスのサルコジ大統領はこのスペインの解放交渉を暗に批判しながら、テロとの交渉は絶対に有り得ないと論じている。また、「身代金を支払ったり、(誘拐された)罪の無い人と交換で(テロリストの)囚人捕虜を解放するというだけが唯一の作戦ではない」と宣言している。

モラン国防大臣はサルコジ大統領とは異なって交渉をシステマテックに拒絶するというやり方はとらないように見受けられる。

フランス通信(AFP)がモラン国防相の発言をクシュネル仏外務大臣に問い質したが外相はコメントを拒絶したという。


20日に過激派イスラム・マグレブ諸国のアルカーイダ(Aqmi)側からの15日から16日にかけてニジェールのアレバ社員誘拐犯行の声明がアルジャジーラ放送からだされたが。その誘拐の予告は二週間ほど前に直接にニジェールのウラニューム採掘所のある現地アレバ社に通知されていた。