2011年7月24日日曜日

ノルウェー・オスロ92人殺戮テロは、キリスト教原理主義青年の「反イスラム」=「十字軍遠征」思想で

 ノルウェーのオスロで銃と爆弾を使って92人を殺戮した22日の世界を震撼させた事件は32歳のノルウェー人青年が容疑者として逮捕された。青年(アンデルス・ベーリング・ブレイビィク)の単独犯行を24日、警察側も認めた。青年はキリスト教原理主義に傾斜していてイスラムに敵対的であったという。警察側は、青年は犯行の動機を語ってないとしながらも青年がユーチューブに発表してきた録画には「イスラムを基本的な大量虐殺の思想である」と書かれていることや「われわれは(イスラム世界への)十字軍遠征を開始する前に、われわれの課題である文化的マルクス主義者を大量殺戮をしなければならない」と書いてあると指摘している。(JST 11/07/24/19:00)

ロマンデイ紙によると、青年は寡黙で調査はこれまで書かれたメールやユーチューブなどをもとに青年の思想的な準拠点を探り出しているという。

 殺害の舞台となったウトエヤ島での夏季のセミナーは中道・左派政権のイエンス・ストルテンベルグ首相の労働党の青年たち600人ほどの集会であった。この夏季集会は長年続けられてきたもので移民の指導がなされていて評判がよかったという。

青年は移民が増える欧州社会を嫌悪していたらしい。移民の多いフランスを筆頭に国のリストを作成していた。フランスでは青年の使用した「十字軍遠征」という言葉は、内務大臣が使用していて問題視されたものである。右派への接近でフランス政府は一年前の7月末にサルコジ大統領が移民やロマ人に対する排斥政策の強化をグルノーブルで宣言した。このことで人種差別的なフランスの姿勢が欧州議会から批判されている。 

22日にオスロでのこの大量殺戮事件が起こるとすぐにサルコジ大統領は談話を出し「テロを絶対に許せない」と発表した。これを評価するメディア報道もあったが、よく考えてみると、このオスロでの大量虐殺テロ事件はイスラムによるテロではなかったということである。つまり「十字軍遠征」を唱える側のキリスト教原理主義者が起こしたテロであったということだ。

 この認識こそはこの青年が我々に示唆した唯一非常に重大な指摘であった。

 犠牲者の数は現在92人だが最終的には行方不明者が数人いることからさらに増えそうだ。

 ※これまでの経過・関連→


2011年7月17日
その中でニコラ・サルコジを戦争犯罪の汚点をフランスの歴史に落としリビアとアラブ世界からの関係を破壊した者だとしている。リビアの指導者カダフィ大佐は 、「リビア市民に対し十字軍遠征」を宣言する戦争好きな フランスの大統領を ...
18 時間前
フランスでは青年の使用した十字軍遠征は内務大臣が使用して問題視されたものである。右派への接近でフランス政府は一年前の7月末にサルコジ大統領が移民やロマ人に対する排斥政策を強化したことで欧州議会から批判されることになった。 ...
2011年4月17日
リビアへのフランスの軍事介入ではサルコジ大統領を讃えて「十字軍遠征」だと論じたが逆効果で全然人気がない。フランス人の外国人嫌いにイスラム嫌いを便乗させて全フランスを右傾化させて2012年の大統領選挙に備えようとしている ...
2011年7月09日
そしてクロード・ゲアン内務大臣(前エリゼ宮大統領官邸書記総監)によるフランスのリビアへの戦争で十字軍遠征(croisade)を発言したことにこたえることになるだろうとしている。欧州の地中海域はアラブの地であったとも語っている。 .... サルコジ大統領寄りの民放テレビTF1でフランス国民9人を前にしての質疑応答してみせたたサルコジ氏の回答を嘆いたと、左派系のリベラシオン紙(2011年2月12-13日号)のインタビューで話している。多くのフランス人がこの放送に期待していたが、同 ...

 参考

 http://www.blogger.com/post-create.g?blogID=8580627757039244503

L'auteur présumé des attaques en Norvège se montre coopératif



Croisade
Selon la police, le suspect n'a pas expliqué ses motifs. Mais un élément pourrait être fourni par une longue vidéo publiée sur YouTube, attribuée par des médias norvégiens au tueur présumé.
Publiée le jour des attaques, la vidéo décrit l'islam comme "la principale idéologie génocidaire". "Avant de commencer notre Croisade, nous devons faire notre devoir en décimant le marxisme culturel", est-il écrit.
Les deux cibles des attaques ont été le gouvernement travailliste du Premier ministre Jens Stoltenberg à Oslo et la réunion des jeunes travaillistes sur l'île d'Utoeya. Cette formation est depuis longtemps favorable à l'immigration.


(ats / 24.07.2011 09h28)