サルコジの大統領特権の期限切れは新大統領オランドへの権限移譲後の1ヶ月後の6月15日深夜となる。サルコジはその時から司法官によって出廷が予定されることになる。サルコジが政治資金の提供を受けたとされるリリアン・ベッタンクール事件を調べていたルモンド紙のジャーナリスト(ガベ氏)に対しベルナール・スクァルシニ仏国内秘密情報局(DCRI)長とサルコジ大統領側近のナンテール裁判所検事のフィリップ・クロワ氏が、同大統領から任命されてジャーナリストの身元を電話使用明細書を元に追跡していたメディア弾圧事件がある。
5月8日で10年を迎えたカラチ仏人殺害事件のアゴスタ潜水艦販売での還流(違法)のコミッション(財政面)で取調べが行われたのはサルコジの長年の友人であるチェリー・ゴベール(Thierry Gaubert)氏とニコラ・バジル(Nicolas Bazire)氏であった。サルコジは当時はバラデュー元仏首相の大統領選挙運動のスポークスマンで財務大臣をしていてアゴスタ潜水艦のパキスタン政府への売り込みに調印している立場にあった。パキスタンとの間で現金はスイスのエイネ(qH)サルコジは何も知らないといって逃げることは出来ない。
サルコジ財務相とバラデュー元仏首相が、ルクセンブルグにパキスタン側への(合法)コミッションとフランス側への(違法)の還流コミッションを仲介する会社を設置したことが2010年1月にルクセンブルグ警察によって結論されていた。
エリック・ブルト元財務相はリリアン・ベッタンクール事件ではサルコジの2007年の大統領選挙運動資金を集めていて、この事件に夫人ともども関係していた。
ルモンド紙によると、現在はナンテール裁判所からボルドー裁判所に移ったベッタンクール事件が短期的にはサルコジを脅かす最大のものとなりそうだという。
ボルドー裁判所のジャン・ミッシェル・ジャンティ判事は3月22日の法廷記録の中で2007年2月と4月の現金引き出しに関し書いている。
ベッタンクールさんの元会計士のクレール・チブーさんはベッタンクールさんの管財人パトリック・ド・マイストル氏に5万ユーロ(約500万円)の現金を渡したと宣言している。チボーさんはこの現金は2007年のサルコジの大統領選挙資金としてブルト元財務相に手渡されたと見ている。
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