24日シリアのアサド大統領を支持するイランのロウハニ大統領が初めてイラン学生新聞(ISNA)でシリアでの化学兵器の使用があったことを認め、国際社会にこの使用を禁止するように呼びかけた。しかしイラン大統領は誰がこの化学兵器使用の責任者であるかについては話さなかった。しかしイラン外相は21日にトルコ外相との会談の席上で反体制派の化学兵器使用を話していた。イランはシリア支持の中心的な国である。
ロラン・ファビウス仏外相はダマス近郊での1300人とも言われる21日の殺害では化学兵器が使われたと断言し、責任はアサド体制にあるとしている。ヨルダン川西岸のラマラ(Ramallah)地区を訪問した折にラミ・ハマダラフ(Rami Hamadallah)パレスチナ首相との会談で話した。
ファビウス仏外相は国連の調査官が化学兵器使用の調査でシリア体制との交渉に入ったが、誤魔化しのないすみやかな調査ができることを祈ると話した。仏外相は21日にシリアが間違いなくサリンを使用していると訴えた。すでにルモンド紙のジャーナリストの明かした証拠や研究所の検査分析がある。米国がさらなる証拠を探し求めることを主張していることを、ファビウス仏外相はいぶかっている。
フランスは世界で初めて数ヶ月前からアサド体制で化学兵器が使用されたことを言い続けてきた唯一の国である。
アラブ諸国の春の余波で国際世論の批判が高まっていたアサドはサルコジ前大統領をエリゼ大統領官邸に訪問して、シリアのオムスで民衆に向けて戦車の砲弾を放った独裁者の自分が、国際社会から批判されるのを恐れていた。国連の常任理事国で拒否権を持つフランスに擁護を求め、その見返りにサルコジが探していたリビアの独裁者カダフィの携帯電話番号を教えたといわれている。
アサドは24日のシリア国営放送で、反体制勢力とテロリストの化学兵器使用を訴えている。