2011年5月9日月曜日

リビアのカダフィへの「闘いは終わった」 泥沼化したNATO空爆を事務総長が終止符 

5月8日、NATO北大西洋条約機構のアナス・フォー・ラスムセン(Anders Fogh Rasmussen )事務総長はリビアのカダフィ大佐軍と蜂起軍を支持するNATOの空爆の泥沼化にもかかわらず、勝負は終わったとみていると発言した。同事務総長は闘いが2ヶ月もたち軍事的でなくて政治的な方法で解決を今すぐにすべきだと米CNNテレビで発言したと「トリュビューン・ド・ジュネーブfr.」が報道した。

NATOはリビアのカダフィ軍への空爆を3月以来続けてきているが、ミスラタのような蜂起軍が支持する町へのカダフィ軍の防戦に対しこれをさえぎることができなくて、数百人がそこで死亡している。今のところ我々には軍事的な解決はないということがわかっていて、我々は政治的な解決策が必要だと事務総長は語った。

カダフィが権力の座にいる限り、リビア人民に対するカダフィ軍の機械的かつ反抗的襲撃が止まないと事務総長は発言した。

オバマ米大統領の諮問員であるトム・ドニオン氏は米国はNATOのリビア空爆の指揮権を採る意思がないことをABCテレビで発表している。

リビアのカダフィ攻撃はフランスのサルコジと哲学者のベルナール・アンリ・レヴィが相談して開始されたことは有名だ。次に米国のオバマが一週間ほど爆撃の主導権を取ったが、それは直ぐに北大西洋条約軍事機構へとバトンタッチされていた。

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(参考記事)