2011年12月27日火曜日

アルメニア人大量殺戮の歴史認識を仏がトルコに要求、仏軍のアルジェリアでの犯罪行為も問題化



26日、フランスにおける100ほどのアルメニア人ディアスポラ(離散定住集団)者に関係するインターネット・サイトが、トルコのナショナリス集団(Millikuvvetler)により犯行声明があって、サイト乗っ取りの海賊行為の被害にあった。サルコジ大統領がアルメニア訪問でトルコを国際社会の歴史的認識を学ばせるのだとしてアルメニア人大量殺戮(ジェノサイド)をトルコは認めるべきだと糾し、フランス議会で虐殺を認めない者を取り締まる法案化を彷彿させた。これに対するトルコの答えは厳しいもので、フランスこそ過去のアルジェリア人大量殺戮を認めるべきだとして両国の政治・経済的関係が一挙に過熱し決裂化している。

こういう状況になることを心配して先日ドミニク・ド・ビルパン共和国の連帯議長(元首相)が、サルコジ大統領のやり方がまずかったことを指摘している。アルジェリアで仏軍が犯した殖民地の犯罪を考慮する、フランス政治のあり方を示した。

サルコジ氏は人気がなく来年の大統領選挙戦の闘いが思うように行かない中で、極右派の国民戦線(FN)のマリーヌ・ル・ペンの指示票をどうしても欲しいのである。そのために右傾化の政治を試みているようだ。しかし選挙の得点のためにもしこのような重大なジェノサイドの人民の悲惨の歴史的記憶を政治に利用することがあったとしたら、それはまたく恐ろしいことだ。

被害にあったサイトでは特に与党政権の国民運動連合(UMP)のベルナール・デェピェールの政治サイトなどがあるという。乗っ取られたサイトでは、フランスの政治がアルメニア人大量殺戮に合奏していると厳しい批判が出されている。

一方で、アルジェリアではフランス軍人がアルジェリア人を殺害しアルジェリア人女性を強姦したとメッセージを送っているという。

UMP議員のバレリー・ボワイエ氏がサルコジ氏がアルメニア訪問で彷彿させた政府の見解に同調した提出法案が21日に下院で採決されてトルコの怒りを引き起こした。同氏のネット・サイトは乗っ取りがなされた。同氏は、「私は自分のルソーソシアルで罵詈雑言の被害に会い、強姦と殺害の脅かしにあっている」といっている。



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